【日本年金機構】精神障害等の年金不支給事案の再点検と支給決定の状況

日本年金機構は、精神障害等を理由とする障害年金の不支給事案について、判定の妥当性を確認するための点検作業を継続しています。
令和7年10月31日に公表された最新の進捗では、令和6年10月8日原処分までの5,139件を対象に点検を行い、その結果、

  • 217件について不支給決定を取り消し、支給決定へ変更
  • このうち新たに点検した2,244件から93件が支給決定に変更

されたことが明らかになりました。

なお、前回(9月19日公表)時点では、令和6年7月原処分までの不支給事案2,895件のうち、124件が支給決定に変更されています。


今後の見通し

日本年金機構は、令和6年度以降の精神障害等に関する不支給等事案、約1万1,000件を対象に、今後も同様の点検を継続する方針を示しています。


今回の公表から、以下の点が重要と考えられます。

  • 精神障害等の障害年金は、医学的判断だけでなく、日常生活能力等の評価が結果を大きく左右する
  • 当初は不支給と判断された事案であっても、判定の見直しにより支給へ変更されるケースが一定数存在
  • 不支給決定後も、審査請求・再審査請求や点検の動向を踏まえた再検討の余地がある

特に精神障害については、診断書の記載内容や病歴・就労状況等の整理が不十分だと、本来支給対象であっても不支給となるケースがあります。

今回の点検結果は、精神障害等に係る障害年金の認定がいかに難しく、慎重な判断が求められる分野であるかを改めて示したものです。
不支給決定を受けた場合でも、安易にあきらめるのではなく、専門家の視点で内容を精査し、適切な対応を検討することが重要といえます。