制度改正の概要
企業倒産により賃金が支払われないまま退職した労働者を救済するためのセーフティネットとして、我が国には「未払賃金立替払制度」(賃金の支払の確保等に関する法律に基づく制度)があります。これは、政府が未払賃金の一部を立替え払いし、独立行政法人労働者健康安全機構がその実施機関となる制度です。
この制度をめぐって、2026年1月20日付で「賃金の支払の確保等に関する法律施行規則」の一部を改正する省令(令和8年厚生労働省令第4号)が公布・即日施行されました。これにより、立替払請求手続の電子申請化と添付書類の省略等が法令上で明確化されています。
■ 省令改正のポイント(2026年1月20日施行)
厚生労働省が公布した省令と関連する通達によると、次の主要点が定められています。
1. 電子申請時の添付書類の省略
立替払請求の際、従来は労働基準監督署が交付する「確認通知書」等の書類の添付が必要とされていましたが、改正後は機構が立替払賃金の支給処分のために必要と認めない場合には添付を省略できると規定されました。
これは、請求手続きの負担軽減と迅速化を目的としています。
2. 電子申請の開始時期
厚生労働省の発表や関連労務サイトによると、電子申請の受け付けは2026年3月頃の開始を予定しています(※2026年2月時点での予定情報であり、制度運用面の詳細(受付開始日は厚労省・機構の告知を確認する必要があります)。
■ 未払賃金立替払制度の意義
未払賃金立替払制度は、倒産に伴って賃金が未払いになった労働者の生活を支える制度です。労働者健康安全機構のデータによれば、令和6年度(2024年度)には立替払支給者数が30,591人にのぼっており、制度の利用実績が確認されています。
立替払の対象となる条件や支給額、請求手続の詳細は機構が公開するパンフレットやQ&Aにまとめられており、制度利用には、倒産の認定と請求の手続が必須です。
■当事務所支援メニュー
この制度改正を踏まえ、やまぐちFP社会保険労務士事務所では次のような支援を提供しています。
✔ 未払賃金立替払請求手続の電子申請サポート
✔ 添付書類の省略要件の確認と申請書類チェック
✔ 社労士による代理申請の契約・電磁的記録の整備支援
✔ 労働基準監督署・労働者健康安全機構との連絡・提出支援
電子申請の導入により、請求者(労働者)・代理人(社労士)双方の負担が軽減されると同時に、制度利用の迅速化が期待されます。まずは貴社・ご本人のケースについて、制度適用可否の確認や実務的な準備についてご相談ください。
